2020年2月13日木曜日

スマブラSP:追加ファイター5人目はFEのベレト! 元ネタなどを交えて紹介します

こんばんは、マサムネです。

今年は暖冬で、関東平野でも比較的過ごしやすい日々が続いていますが、
冬野菜の問題などもあり、全てが良いわけではない状況ですね。

まぁそれ以上に皆さんが気になっている今冬の話題は
中国発の新型コロナウイルスの感染拡大でしょうが。
20年近く前にパンデミックを引き起こしたSARS(サーズ)ウイルスも
コロナウイルスの一種だったのだそうです。
コロナウイルスって、大感染を引き起こしやすいのでしょうかね?

と、与太話はこの辺にしまして。
ではでは、日記本題に参ります。

スマブラSP参戦ファイター5人目が遂に登場!

5人目はこのキャラでした!

さて、もう先月の話となってしましましたが、
2020年1月16日に『スマブラSP』の新ファイターにて
ファイターパスVOL.1の最後を飾る5人目ファイターの発表&紹介動画
???のつかいかた」が放送・発表されましたね!

桜井Dが「???のつかいかた」冒頭にて
参戦ムービー作りました。流せば、すぐに誰かと分かると思います
と称した参戦動画。
それを見てみると

ムービーに映ったのは『ファイアーエムブレム風花雪月』の
主人公・ベレト先生
映ったのは『ファイアーエムブレム風花雪月』のアニメ、
そして主人公のベレト先生(同作のマイユニット)。
はい、参戦ファイターは確定ですね

という訳で、追加ファイター5人目は
『ファイアーエムブレム風花雪月』の主人公であるベレト / ベレスとなります!
「ベレト」は男性主人公、「ベレス」は女性主人公のデフォルト名ですね。

という訳で、5人目のファイターはベレト先生でした!
それまでの『ファイアーエムブレム』系キャラである
ルフレとカムイと同様に、色替えで男女を選択できる仕様です。

ルフレやカムイと同様に
色替えの扱いでベレス(女性主人公)も使用可能
公式グラフィックはこんな感じ
追加ファイター5人目で、
初の任天堂ゲーム作品のキャラクターとなりました。
いや、『FE』の権利はインテリジェントシステムズと共同で持っており、
かつ『風花雪月』はコーエーテクモが開発なのですが。
あ、つまりコーエーテクモから参戦とも言えるのか。


また『ファイアーエムブレム』からかよ!
ロイやカムイといい、『FE』は『スマブラ』発売後からの参戦枠があるのか!?
という意見も多いでしょうが、
『スマブラSP』の追加ファイターは任天堂側が決定しており、
『スマブラSP』発売前の最終ダイレクト直後に
桜井Dが自身のTwitterにてちゃんと説明しています。

原典ツイート

『スマブラSP』ではDLCを作りますが、
その内訳はすでに確定しています。
今回は任天堂が全てラインナップを決めてきており、
私はそれを作れるかどうかを判断し、企画しています。

URL:https://twitter.com/Sora_Sakurai/status/1059958552452911105

また、後に『週刊ファミ通』1627号で掲載された桜井Dのコラム記事の
VOL.597「真に新ファイター」(2020年2月6日発売の雑誌に掲載)によりますと

新ファイターはわたしの好みで決めているのではなく、
任天堂が話を持ち込んできています。
今回(5人目)のテーマは、とにかく鮮度の高さ。
 
 
今回は、
いま遊ばれている作品の主人公をすぐに遊べる体験をもたらす
ことが大事でした。なので、
開発着手時点で原作が開発中の作品を手掛ける試み
をしています。
 
そして
 
任天堂が今後何を発売する予定かはわたしにはわかりませんから、
判断を仰ぐこととなります。
そして、そこでタイミングよく挙がったのが『風花雪月』でした。

などといった参戦事情の解説をされていました。
同コラムで
「わたしもわかっています。まず『FE』キャラは多すぎる。そして剣士も多すぎる。
と語っており、桜井Dも悩ましく思ったようです。
その文章の後は、
「だけど、決まっていることなので、そのまま進めます。
 わたしが考えるべきなのは、もっとほかのところですので。
としてプロの開発者としての覚悟を決めたものとなっていました。



この参戦動画、及び今回の「あそびかた」動画は
関係者による内部リーク・情報流出によるネタバレを警戒してか、
任天堂社内でも(参戦ファイターが誰なのか)知っている人はごくわずか
であったんだそうです。
「あそびかた」公開から配信まで2週間近くかかる決まりだったのも
この事情の為だそうです。
ほんと大変なのですね、情報社会の大企業って。

内部リーク防止の為、極限まで社内における情報規制を敷いていた模様
あと、この「あそびかた」動画を制作していた「ガスコイン・カンパニー(※)」も
参戦が誰か知りながらも、プロとしてしてずっと機密保持していたのですね。
お疲れ様です。

※ガスコイン・カンパニー
スマブラの動画『〇〇のあそびかた』シリーズを作っている番組制作会社。
『よゐこの〇〇で〇〇生活』や『ゲームセンターCX』の制作会社でもある。


ムービーには進行役として、発売前からキーパーソンとして公開されていた
「謎の少女(外見はであり、実年齢はおそらくトンデモ)・ソティス
が登場していました。
どこから入手したのか、『スマブラ』の招待状をベレトに渡す役もソティスです。
後述のように、『スマブラSP』中においても「最後の切りふだ」で登場します。

どうやったのやら、招待状を入手していた
のじゃロリのソティス
切りふだの演出などでもソティスは出演します
マサムネは『風花雪月』原作を未プレイなのですが、
(マサムネはオセロに勝てないくらいシミュレーションが苦手)
緑色の髪や、老獪な少女といった要素から、
『ファイアーエムブレム』で人間よりも上位の種族・先住種族として登場する
竜族のキャラクターでしょうね。

しかし、ソティスは発売前の動画を見ていると
「夢で見るという事は、主人公と精神がリンクしてい」
と思っていましたが、
この参戦ムービーを見ると
ソティスの精神や魂が主人公と同化、もしくは内部にある状態
になっているっぽいです。

原作をやればわかるのでしょうが、
前述の通り、マサムネはボードゲーム含めてシミュレーションが大の苦手でして…
動画サイト見るのもしゃくだし、どうすべきか(汗)。

重大なネタバレの為、ソティスについては原作をやれとの事。
けど自分はシミュレーション苦手(汗)。
あと、ムービーは原作『風花雪月』に由来するシーンがあるようですが、
ムービーに出ていた敵キャラの「闇に蠢く者の一員・ソロン」。
このソロン、原作だとネタキャラであるらしいツイートが多々見られましたね。
どういう形でのネタキャラなのかは分かりませんが、
このムービーでも
途中で放っておかれ、無視されて置いてけぼりにされる
というのが見られました。
ネタキャラである事を意識しての演出でしょうかね?

闇に蠢く者の一員・ソロン。
原作でソロンと対峙した際の場面がムービーのモデルのようです。
スマブラに向かっていくベレスに
存在をスルーされるソロン 
ちなみに、この参戦ムービー「風花雪撃」の英語版名称は
アシェン・デモン(Ashen Demon)
と言います。

アシェン(Ashe)は「灰」を意味するアッシュ(Ash)の形容詞系で
灰のような、(灰のように)顔が青白い」という意味で、
デモン(Demon)はデーモンの綴り字違いの一つであり
ご存知の通り「悪魔、悪鬼」を意味します。

なので、"Ashen Demon"で「灰のような悪魔、蒼ざめた悪魔」となります。
雰囲気からして、英語版『風花雪月』における「闇に蠢く者」の名称かと思いきや、
『スマブラSP』ゲーム中での「特設リング」におけるベレト/ベレスの肩書きが
灰色の悪魔」となっていたんですよね。
原作で何か「灰色」「悪魔」に因むものがあるのでしょうかね?


英語版と言えば、英語版の『風花雪月』の副題は
スリー・ハウスズ(Three Houses) 』
と言うそうです。

なんで『3つの家』なんだ!?
と思うでしょうが、「ハウス」は英語で「家」だけでなく、
学生寮」という意味もあるのだそうで、
この場合は『3つの学生寮(および寮生) 』と翻訳するようですね。



ムービー制作会社と収録裏話

ベレト/ベレス参戦ムービーですが、
桜井ディレクターによると3つのチームの共同制作なんだそうです。
アニメパートは原作『風花雪月』でのアニメーション制作元であった
株式会社サンジゲンが、
ゲーム会話パートは原作者たるコーエーテクモが、
そして『スマブラ』のゲームパートは
当然ながら『スマブラSP』開発チームが手掛けているとの事。

原典ツイートだと
今回の参戦ムービーは、3つのチームが制作しています。
アニメパートはサンジゲンさん。
ゲーム会話パートは『風花雪月』を手がけたコーエーテクモさん。
ゲームパートは『スマブラSP』開発チーム。
たった600円そこそこの、しかもDLCに対する映像ですが、
ファンの楽しみも大きいので頑張っています。

出典URL
https://twitter.com/Sora_Sakurai/status/1218038744562851841
となっています。

他の参戦ファイターにも言える事ですが、
税別600円(ファイターパスだと1体500円)という
追加データとしてはかなり格安のものとしては
あり得ないほどに広告が凝っています。
『スマブラSP』が世界でおよそ1768万本
(2019年12月末時点、ダウンロード版含めての数値)
も売れているからこそ、
数でカバーできるから可能なのでしょうけどね。


ベレト/ベレスおよびソティスの声も
ムービー・ゲーム内共に当然ながら新録で、
桜井ディレクター同席のもとでアフレコを行ったそうなのですが、
そんな中でこんなエピソードが。

原典ツイート
もちろん、声はゲームも含めて新録です。
都度お願いする声優さんは
『スマブラ』を知っている場合も知らない場合も。
ベレス役の伊藤静さんは、説明をしても淡々とこなすので、
知らないのだと思いきや…。
収録が終わって出て行かれたあと、
戻ってきて「初代から遊んでました!!」ですと。早く言って!!

出典URL
https://twitter.com/Sora_Sakurai/status/1218039129033732096

実はベレス役の伊藤静さんは第1作目からの『スマブラ』ファンだったという
桜井Dからすればまさに「早く言って!!」ですね(苦笑)。
色々と話してほしかったんだろうなぁ~

ベレト役の小林祐介さんと、ソティス役の黒沢ともよさんは
『スマブラ』ユーザーかどうかは不明。
ただ、黒沢ともよさんは弱冠23歳との事で
(子役出身のであり、3歳から役者をしているとの事)
年齢的に初代『スマブラ』はしていないでしょうが。

ちなみに、小林祐介さんと黒沢ともよさんは
『ファイアーエムブレム』以外での任天堂関連の出演は無いようですが、
伊藤静さんはアニメ版『ポケモン』での「ブラック・ホワイト編(ベストウィッシュ)」で
原作ゲームでの主人公友達ポジである「ベル」の役を、
そしてWiiの『メトロイド アザ―M』では
シナリオのキ―パーソンとなる「メリッサ」の役をされていたそうです。



参戦ファイターのヒントかと様々な憶測を呼んだ

桜井Dが告知写真でしていたポーズの答え

さて、このベレト/ベレスの参戦動画が
「???のあそびかた」として放送発表された際に
広告写真で桜井Dが端っこにて妙なポーズをしており、
ユーザーからさまざな憶測を呼びました。

様々な憶測を呼んだ、この写真における桜井Dのポーズ。
指3本を掲げているように見えますが…
3本の指を構える」といったポーズであり、
「今度の参戦は『3』がキーワードか!?」
「いや、ポーズ自体が何かを模しているのかも」
と憶測で盛り上がりまくり、ニューズサイトにも取り上げられるなどに発展しました。
かつて「目が充血している」発言が
キングクルール参戦のヒントになっていた事例もあり、
それでユーザーが反応したというのもありますね。


そしてその答えはというと…
「あそびかた」動画の序盤にて
『ファイアーエムブレム』とは何かという解説の場面がありまして、
その中で作品の数を数えるというのがあったのですが…

『ファイアーエムブレム』のシリーズの数を数える桜井D
そして、17作数え終えたところであの3本指ポーズ
正解は
2進数で指を使って作品の数を『17作』と数えたポーズ
でした。

分かるか! んなもん!(汗)

コンピュータのプログラムである2進数を指で数える方法でした
こんなの誰も分からない…

…かと思いきや、
なんと放送前に見破っていた方がいました。
何で分かったの!?

ちなみに、その事を述べた桜井Dのツイートにて一緒に
「『風花雪月』の要素である『3学級』」
もちゃんと掛けていた事が語られており、
この二進数のポーズが3として使える為に
使用したとの事です。

原典ツイート
二進数であることを放送前に見破っていたかたがいた…!!
ネットの海は実に広大。
なお、文字通り「3(学級)」にもかかってますよ。

原典URL
https://twitter.com/Sora_Sakurai/status/1217827933533822976



ほとんど『ファイアーエムブレムダイレクト』だった

この「???のあそびかた」動画

とまぁ『ファイアーエムブレム風花雪月』から参戦発表だった
この「???のあそびかた」ですが、
ぶっちゃけて言うと
ほとんど『ファイアーエムブレムダイレクト』の放送
でしたね(汗)。

放送前の動画が
「いっせいトライアル」を前とした『ファイアーエムブレム無双』だったり、
翌日発売だった『幻影異聞録#FE』の紹介映像だったりしており、
更に放送終了後に『風花雪月』の新たなDLCである
煤闇の章』の紹介映像が流れたりと
最初から最後まで『ファイアーエムブレム』尽くしの放送でした。

「あそびかた」の最後には
『風花雪月』の新たな追加コンテンツの紹介映像が流されました
ほんと、最近の任天堂は『ファイアーエムブレム』を推しますね。

『覚醒』直前までは
「世界売上が低すぎる」とシリーズ終了の危機にあり、
『覚醒』が日本だけでなく世界市場で売れたおかげで盛り返し、
その後の作品や広告の努力で着実に世界市場での力を付けて、
『風花雪月』は世界売上258万本(DL版含む)となりましたが、
まだ『マリオ』や『ポケモン』と比べて相当に少ないので、
この勢いに乗って認知度を伸ばしていきたいのでしょうかね。



ベレト/ベレスの由来

Bylethはソロモン72柱の悪魔の名称

さて、ここでちょっと話題を変えて、
ベレト/ベレス(Byleth)」とは何なのかについてを
ちょっと紹介しようかと思います。

ベレトとは「ソロモン72柱の悪魔」で有名な『ゴエティア』を出典とする
悪魔が由来となっています。
悪魔ベレトの綴り字(スペル)ですが、資料によって様々であり、
Byleth以外にもBelethBilethBeletなどがあり、
それに伴ってベレトベレスビレトなどの読み方があり、
更に言うとBylethの原典での読み方は「ビュレト」なんだそうです。

ちなみに、桜井Dは「ベレト/ベレスは英語だと共に『ベレス』」と述べていましたが、
『スマブラSP』のナレーションでは
バイレット」に近いものとなっていました。
"B-y"と綴るので、英語だと「バイ」に近い読みとなり、
"Le-th"だからレトよりも「レット」となるのでしょう。

ウィキペディアにおける
悪魔ベレトの挿絵
原典『ゴエティア』での悪魔ベレトですが、
ソロモンの72柱の序列13番目の悪魔であり、
多数の悪魔の軍団や大悪魔をを束ねる悪魔王
であると共に
支配下にある人間に対しては恋愛成就を実現させる、
 恋愛を司る悪魔
なんだそうです。

巨大な軍団の指導者」にて「恋愛を司る」とは、
軍事シミュレーションゲームにて「手強い恋愛シミュレーション」と称される
『ファイアーエムブレム』には相応しい名称と言えるかもしれませんね。

ただ、英雄や善神からではなく、「悪魔」から採ったのは以外ではありますが。
「仲間割れによる戦争」が由来の『風花雪月』を意識したのかもしれませんがね。
前述した「灰色の悪魔」との関連も気になるところですな。



『スマブラSP』におけるベレトと、

武器の出典についての解説

さて、『スマブラSP』におけるベレト/ベレスの解説に移ろうかと思います。

ベレト/ベレスは「間合いの鬼」という位置付けで、
後述のように鞭となる剣のほか、
原作での3つの学級の学長および後の3勢力のリーダーが用いる
特殊な武器「英雄の遺産」を用いて戦うのが特徴です。
これによって、
・高リーチの蛇腹剣と槍
・近距離高威力の斧
・弓矢による遠距離戦
と、どのような間合いでも戦う事が出来ます。
一方、機動力は同じ『FE』で遠距離特化のルフレよりややマシな程度です。

ベレト/ベレスは「間合いの鬼」という能力付け
入力によって使う武器が変化します。
原作ゆえに弓矢による遠距離攻撃まで可能です
参戦ムービーでもこの点は強調されていました
ソティスがどこから手配したのか「英雄の遺産」を持ってきます
原作だと、各3学級の学長、
および5年後の各勢力のリーダーが用いる武器です
武器キャラであるものの
「剣(蛇腹剣)」「槍(薙刀)」「斧」「弓」
を使い分けて戦うというユニークな能力付けとなっています。

これは先述も模した、桜井Dが『週刊ファミ通』で連載しているコラムの
VOL.597「真に新ファイター」(2020年2月6日発売の雑誌に掲載)によると

『スマブラ』には剣士が多すぎる問題があります。
そこで、そのファイターだけの戦術を持たせる検討とし、
原作のテーマをもたらす意図から、
3人の級長が持つ"英雄の遺産"を、
ワザの入力方向に取り入れることを考えました。

との事で、数多の剣士ファイター達との差別化の為であったためのようです。


また、かつてゲーム雑誌『ニンテンドードリーム』2019年3月号における
桜井Dのインタビュー記事にてパックンフラワーの項で、
桜井Dは

例えば剣士のキャラクターだと個性を出すのが大変で、
同じようなものになりかねないんです。
やっぱり主人公って剣が好きなんですよ、
時には斧でもいいんじゃないかと思いますけど(笑)。
剣ばかり、そうでなくてもパンチやキックばかりだと
ゲームの個性が無くなっていくわけですが、
パックンフラワーは「そこにしかないワザ」が山ほどありますからね。

とも語られていたのですが、
それが叶った形とも言えますかね。
今回は単に紹介するのではつまらないというのもありますので、
武器の出典などについても一緒に紹介していこうかと思います。


「天帝の剣」はいわゆる蛇腹剣(ガリアンソード)

メインとなる「天帝の剣(てんていのけん)」は、
刀身が分裂、軸となるワイヤーを振り回すことで刃の鞭として使う事が出来ます。
創作におけるいわゆる「蛇腹剣」や「ガリアンソード」とされるものですね。

実は、2018年のE3ではじめて『風花雪月』の映像が出た時、
この天帝の剣が映った時に
ガリアンソード使うキャラがいるのか! これが『スマブラ』に出たら面白そう!
と筆者マサムネは叫んでいました。
この内容は当時のTwitterでもつぶやいたので、根気よく探せば見つかると思います。
まさかこんなに早く参戦・登場が実現するとは思ってもいませんでしたがね。

天帝の剣は原作通り
蛇腹剣(いわゆるガリアンソード)となります
上必殺ワザは蛇腹状にし多剣を当てて
相手を引き寄せて踏みつけるというもの
ステージへの復帰はこれを使ったワイヤー復帰となります
 ガリアンソードの由来は
この武器を始めて使ったとされるロボットアニメ及びその主人公ロボ
機甲界ガリアン』(※)の主人公ロボット・鉄巨人ガリアンとされています。
前述の通り、刀身を蛇腹状に分裂させることで刃の鞭として扱う事が出来る刀剣で、
同アニメの監督の高橋良輔氏が、
地元のヤンキーが凶器として自転車のチェーンを使っているのを知り、
それをモデルに思いついたんだそうです。

これがガリアン(のプラモデル)。
手にしている刃の鞭に変形した剣が
蛇腹剣の開祖となる武器です
一応、「鞭になる刀剣」自体はガリアン以前からもあったらしいのですが、
「刀身が蛇腹状に分裂する」というアイデアはガリアンが初とされており、
そのインパクトや面白さから後発のフィクションで
オマージュ武器が使われるようになり、
次第に広まっていったとされています。

ちなみに、高橋監督は
「パイルバンカー(※)」の生みの親としても知られる方でして、
こちらもロボットものを中心に多大な影響を与えていますね。
ちなみに高橋監督は、
「ガリアンソードやパイルバンカーのアイデアを特許申請しなかったのか?」
という事に対して
他者のアイデアを使ったり使われたりするのはお互い様。
 ゆえに権利主張は自分には馴染まない
という旨を語ったのだそうです。

器の大きな方ですね。

※機甲界ガリアン
1984年秋から半年間放送されたサンライズ系のロボットアニメ。
中世ファンタジーを舞台にロボットが活躍する…
と思わせて途中からSF物だと分かってくるという作品。
視聴率的には悪くなかったらしいが、
高橋監督が「スケジュール的に半年が限度」として半年構成の番組となった。
ちなみに、この半年構成が作品の認知度の高さに響いたのか、
ガリアンソードの知名度の高さに反して作品自体はマイナーに部類され、
『スーパーロボット大戦』には2015年の『BX』まで参戦しなかった。

※パイルバンカー
高橋監督のロボットアニメ『装甲騎兵ボトムズ』を原点とする架空の武器で、
杭などの突起物を高速で射出、対象を貫いて破壊するという格闘武器。
登場作品では
「突き技(刺突)しかできず使い勝手は悪いが、貫通力ゆえに威力は絶大」
といった能力付けをされる事が多い。
(ボトムズでは後発の外伝作品でこのような扱いになったとされる)


ちなみに、英語版の天帝の剣の名称は
ソード・オブ・ザ・クリエイター(Sword of the Creator)」、
つまり「創造主の剣」となっています。

「天帝」とは、中国神話における最高神にて創造神(=創造主)、
日本ではキリスト教の神の意訳や、
仏教の守護神「帝釈天(たいしゃくてん。インド神話における雷神インドラのこと)」の
別名として使われる語です。
この場合、海外が宗教関連に抵触しないよう"God(神)の "のワードを極力避けつつ、
日本語版に近い意味合いになるよう「ザ・クリエイター」と翻訳したようですね。
(後述のように切りふだではGodを使っていますが)


圧倒的なリーチの槍・アルドヴァル

アルドヴァルはケルト神話の太陽神ルーの槍から

横攻撃に使うのが、原作でのデミトリが使う槍「魔槍アルドヴァル」。
『スマブラ』においては初の槍ですね
(一応、カムイのワザの名称では槍が使われていますが)。

槍、というか薙刀(西洋なので寧ろ「グレイヴ」か)という性質上、
リーチが絶大であり、横スマッシュのアルドヴァルによる刺突は
シモン・リヒターの鞭を凌ぐほどのリーチを誇ります。

横必殺ワザで使用した際はグレイヴらしく「薙ぎ払う」攻撃を放ち、
更にスマッシュ入力で踏み込み薙ぎ払いになるなど、広範囲をカバーします。
ただし、槍という性質上、穂先(先端部)ほど攻撃力が高く、
竿の部分(根元)は攻撃力が低くなっており、
マルスの剣戟攻撃と同様に「先端部ほど威力が高いため、
かすめる様に当てる」事が求められます。

槍のアルドヴァルは長柄武器だけあって超高リーチ。
ただし、槍ゆえに穂先に威力が集中しています
横必殺ワザだと薙ぎ払い攻撃に。
薙刀型ゆえの扱い方ですね
威力も先端部を当てられればそれなりな高さですが、
欠点は武器の大きさゆえに大振りな事で、
シールドガードされると反撃を喰らいやすくなっています。


アルドヴァル(Areadbhar)」の元ネタですが、
これはヨーロッパのケルト神話における太陽神ルーが使う槍の名前です。

ちなみに、"Areadbhar"と綴るように本来は「アルドヴァル」ではなく
アルド」が正しい発音の翻訳となるようです。
字面のカッコよさ重視で「ヴァ」にしたのでしょうかね?

神槍アルドヴァルですが、太陽神の武器であるためか
「槍の穂先が常時燃え盛っており、
 使用時以外は水瓶に入れておかないと焼け溶けてしまう」
とされているそうですが、
この設定どころかアルドヴァルという銘も近代の創作だとされており
原典のケルト神話でのルーの槍は
特に固有名称がない、無銘の槍」なんだそうです。
「武器に固有名称がない」というのはケルト神話には多く、
「神の長老ダグザの棍棒」なんかもそうですね。

日本ではルーの槍は「ブリューナク」という銘で呼ばれることが多いですが、
これも無銘ゆえに日本で独自に付けられた銘となります。
余談ですが、創作に使われる神剣・聖剣として有名な
フラガラッハ(アンサラー:応酬する者、という英訳も有名ですね)」も
太陽神ルーの武器に当たります。


絶大なパワーの斧・アイムール

モデルはウガリット神話の雨神バアルの「棍棒」

下攻撃はエーデルガルトに武器である「魔斧アイムール」。
トゲトゲしくて斧よりも団扇に見える気がする

振りはアルドヴァルよりも更に遅いものの、威力は絶大となっています。
下必殺ワザは、力を溜めて斧を全力で振り下ろすというもので、
「ファルコンパンチ」や「魔人拳」などのようなロマン技となっていて、
出は遅いものの非常に強力なスーパーアーマー(ふっとび耐性)が付いており、
並みのスマッシュ攻撃すらひるまず耐え抜きます。

そして当然威力も超絶大であり、自分が対戦でこのワザを防御しようとしたら
シールドを一撃でカチ割られました
斧が直接当たらなくても、地上では地面に叩き付けた衝撃で
少し離れた相手を微弱ながらふっとばすことも可能です。
独特な刃の形をした斧のアイムール。
斧のイメージ通り、振りは遅いが威力は絶大です
下必殺ワザは「ファルコンパンチ」や「魔人拳」のように
力を溜めて渾身の一撃を放つものとなっています
下必殺ワザの特徴はきわめて強力なスーパーアーマーで、
たとえファルコンパンチを真っ向から受けても…
なんとファルコンパンチを強行突破する事が可能です
スーパーアーマーの強さゆえに、
他のロマン技とはまた異なる駆け引きも出来そうです
欠点は発動の遅さで、ワザに気付かれれば安全圏まで逃げて回避されてしまい、
下必殺ワザのほうはスーパーアーマーも意味をなさない
投げワザで簡単に潰されてしまうだけでなく、
カウンター系統の格好のターゲットにもされてしまいます。
非常にハイリスクで使いどころを選ぶものと言えますね。


アイムール(Aymr)」の元ネタは、
ウガリット神話(現在のシリアにある地中海の古代都市ウガリットにあった神話)の
雨の神バアルが使った武器で、銘は「撃退」を意味して、
ヤグルシ」という「追放」を意味する武器との二刀流で使われ、
復活を続ける海の悪神ヤムと戦う際に用いられるとされます。

このバアル神、キリスト教では異教の神として悪魔に貶められており、
その際の姿である「悪魔ベルゼブブ」の方が有名かもしれません。

このアイムールですが、実は原典の神話では斧ではなく「棍棒」だとされています。
棍棒なのはヤグルシも同様です。
バアル神を讃える壁画では「槍と棍棒を持つ姿」で描かれる事が多いので、
槍の可能性もありますが、どのみち斧ではありません。
一応、斧も棍棒も、重量(質量)で攻撃する武器ではありますが…
神話で斧を探すのが大変だから、こうしたのでしょうかね?

古代ヨーロッパでは斧や打撃武器を一方的に「蛮族の道具」として蔑視していたので、
欧州神話では出番がほんと少ないんですよね。
斧は歴史的に見ると、民兵の武器や、
重装鎧への対策として現代の認知よりもかなり活躍したのですけどね(※)。

※現代の認知より戦斧はかなり活躍した
現代では意外に思うかもしれないが、
歴史を見ると武器として斧は並みの刀剣よりも活躍したとされてる。
理由は「民具の延長線だから」であり、それ故に
専門の使用技術がいる刀剣よりも、日頃から扱う斧の方が民兵には扱いやすかった
 (昔は斧は、かまどの薪割りや、木工大工の道具として毎日のよう扱うものだった)
日用品として常時製造されていたので、刀剣よりも生産コストが安かった
 (戦斧であっても鍛冶屋が民具の斧の延長線上で比較的簡単に作れた)
といった長所があったとされています。
これ以外にも、鎧が重装化してから銃器が発明されるまで、
鎧は「斬撃には強いが、打撃や衝撃伝達には弱い」という点を突く為に
斧や打撃武器が用いられた歴史もある。
(日本では重装化に対して、
 斧よりも長巻や大薙刀など既存の武器を大型重量級化する事で対処した)


隙は大きいが高威力飛び道具の弓・フェイルノート

モデルは『アーサー王伝説』などのトリスタン卿から

ニュートラル(スティックををどこにも倒さない)での攻撃は
クロードの使う弓である「魔弓フェイルノート」となります。

後述の通り弓矢を射るだけなく、
空中通常攻撃でも使用し、弓を回転させて周囲を薙ぎ払います
弓が刀剣になっているピットくんやブラピならともかく、
 普通の弓を振り回して攻撃になるの!?
と思う方が多いでしょうが、このフェイルノート、
弓ですが用途不明なスパイクが多数ついており
これで周囲を引き裂いているようです。

弓を回転させての薙ぎ払い。
一応、弓には謎のスパイクが多数生えてはいますけど…
通常必殺ワザとしてのフェイルノートは、
横方向に高威力の矢を放つ飛び道具で、威力が高くて射程も長い分、
リンクやピットくんの弓矢よりも発動はかなり遅くなっており、連射性がありません。
その代わりに、シールドなどでキャンセルしたり、
射る方向を左右に切り替えることが可能です。

更に溜めることで極めて高威力で貫通力もあるビーム状の矢を放つ事が可能です。
使った感じ、サムスのチャージショットをも凌ぐ飛び道具火力でした。
ただし、これには重大な欠点もあり、
この最大溜モードに切り替わるとシールド等でのキャンセルが無効状態となり
矢を射るまで一切動くことが出来なくなります
そのため、逆に反撃を許してしまう可能性が高く、
特にフォックスの「リフレクター」のようなリフレクト技を持っている相手の場合は
無防備のまま最大溜めの超威力の矢を反射されてしまいます。
高威力だが、隙における問題点も多く、
非常にハイリスククハイリターンな飛び道具だと言えるでしょう。

弓のフェイルノートは隙が大きいが高威力の飛び道具です
発動は遅いものの、初期段階ならキャンセルも可能
溜め続けると光線状の超強力な矢を放ちます。
ただし、こうなるとキャンセルなどの動作は不可能になります
最大溜めになると動けなくなるので、
リフレクト可能な相手だとこちらがピンチに
フェイルノー(Failnaught)」のモデルは、
『アーサー王伝説』に登場する「円卓の騎士」の一人にて、
それより前に出た『トリスタンとイゾルデ』の主人公である、
弓の名手である騎士・トリスタン卿の使う弓が元ネタなります。

トリスタン卿は円卓の騎士としては、
最強の騎士ランスロット卿と並ぶとされる超実力者なのですが、
初出作品の『トリスタンとイゾルデ』は君主マルク王の妻である
イゾルデ王妃との不倫を描いた作品で、
『アーサー王伝説』でのトリスタンは最終的に
マルク王の放った刺客による不意打ちでアッサリと最期を迎えるとされています。

余談ですが、中世ヨーロッパでは騎士の武器に弓矢は含まれていなかった
(弓矢やクロスボウ(ボウガン)は平民の猟具・武器とされた)とされており、
「弓使いの騎士」というのはかなり異端とも言える存在のようです。


最後の切りふだは「神祖破天」

英名は厨二っぽく見えて実はただの直訳

「最後の切りふだ」は原作での奥義(必殺技)「破天」をモチーフに、
蛇腹剣化した天帝の剣を構え、ソティスの力を借りて全力の攻撃を放つ「神祖破天
100%ダメージでの即撃墜は無いものの、複数を巻き込むことができます。

最後の切りふだは「神祖破天」
先述したように演出の移管でソティスが登場
原作での「破天」をモデルとした
蛇腹剣による強力な攻撃を放ちます
神祖破天の英名は
プロジェネター・ゴッド・ラプチャード・ヘヴン(Progenitor God Ruptured Heaven)」
なんだか凄い長ったらしい&豪勢に聞こえるワザ名ですが、これは日本語に訳すると
・Progenitor:祖先
・God:神
・Ruptured:Rupturの過去形で、破れた、破裂した、決裂した
・Heaven:天国、天空
となり、ご覧のように「神祖破天」を直訳したものとなっています。

実際の英語圏のユーザーはこの直訳をどう認識しているのでしょうかね?
あまりカッコ良くは感じない気がしますが果たして…

余談ですが、破天では「天」を「ヘヴン」と訳していますが、
じゃあアイクやクロムの奥義「天空」はどうなっているかというと
イーサァ(Aether)」
と翻訳されています。
イーサァは「エーテル」の英語読みで(エーテルはオランダ語読み)、
エーテルと聞くと化学やオカルトを連想するでしょうが、
元々は「地水火風に続く、天体や星を構成する第5の元素」として
古代ギリシャで提唱された用語、
およびその古代ギリシャにおける天空神アイテールのことを指します。

「天空」を「天空神(の攻撃)」と意訳した形ですね。



長くなりましたが、今回はこの辺で

桜井Dのコラムと合わせてファイターパスVOL.2に

ついても書きたいです

さて、今回の日記は以上です。

実は今回の日記は同放送で発表された
「ファイターパスVOL.2」についても書く予定だったのですが、
既に日記の文章と写真が飽和状態といも言える膨大な量となっており、
かつ20年2月20日発売予定の『ファミ通』の桜井Dコラムにて
「ファイターパスVOL.2について紹介する」と予告されており、
それを踏まえずに書くと中途半端な内容となるだろうから、
入れるのを断念しました。

書けたらファイターパスVOL.2についての日記も書きたいところです、
時期的に『あつまれどうぶつの森』関連情報や
4月以降のゲームタイトルについてのNintendoDirectが来そうですから、
かなり難しいかもしれませんが(汗)。

まぁ自身の体調と時間を見ながら、コツコツと頑張っていきますね。

ではでは、長文失礼いたしました~


※関連動画のULRの一覧

・「???のつかいかた」のページ
https://www.youtube.com/watch?v=tAqCMdolHOM

・風花雪撃(ベレト/ベレス参戦ムービー)
https://www.youtube.com/watch?v=IMtTVvNL0Aw&feature=emb_logo
・英語版:The Ashen Demon
https://www.youtube.com/watch?v=6fwAk1P8TLU&feature=emb_logo

・ベレト / ベレスのつかいかた
https://www.youtube.com/watch?v=xAssd5p6LZM&feature=emb_logo
・英語版:Mr. Sakurai Presents "Byleth"
https://www.youtube.com/watch?v=2aqVlLlKkcg&feature=emb_logo

・追加Miiファイターコスチューム 第5弾 紹介映像
https://www.youtube.com/watch?v=aRaJ9G_6qEQ&feature=emb_logo
・英語版:Mii Fighter Costumes #5
https://www.youtube.com/watch?v=KdrTcSlqjqk&feature=emb_logo

追加ファイター6人目以降については
桜井Dのコラムのコラムを踏まえてまた書きたいところです

0 件のコメント:

コメントを投稿