2017年11月16日木曜日

ポケモン 無印サンムーン:シナリオのテーマ「大人と子供、その真の意味」その②

こんばんは、マサムネです。

いよいよ明日『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』が発売ですね!
『ウルトラサンムーン』発売にあやかっての
「Miiverseで上げ損ねた無印『サンムーン』の
シナリオを「大人と子供、その真の意味」で考察してみた日記」、
その後編となります。

後編は、グズマザオボールザミーネ、そしてハプウの考察です。

前編のリーリエ、ククイ博士&バーネット博士、ハウ、グラジオ、
そしてアセロラ&クチナシについて書いた日記は こちら を参照してください。

ではでは早速参ります。
あ、今回の日記は『サン・ムーン』のネタバレが全開なので、それはご了承ください。


グズマ

スカル団のボスとして登場する不良・グズマくん。
当初はただの荒っぽいアウトローとしての描写ですが、
ストーリーが進むにつれて
力があるのにそれが大人に認められず、それ以上の成長ができず挫折した子供
である事が分かってきます。

スカル団のボスのグズマくん。
名前の由来は、観賞用パイナップルの
「グズマニア」

グズマくん個人の詳細や過去については後述するとして、
まずスカル団の長としてグズマくんについてです。
グズマくんや、スカル団ナンバー2のプルメリの姐御は
スカル団の部下たちを『バカなチンピラ』と認定していながら、
それを見下すことなく、部下たちを一団の仲間として大切に可愛がっていた
事がストーリーの節々から分かります。
グズマの荒っぽい性格や言動に怯えることも確かにあるものの、
それ以上にグズマのことを慕っており、
実際にもストーリー中で、ウルトラホールの向うへと彼が消えてしまった際は
皆でグズマくんの救出手段を主人公たちから聞き出そうと躍起になっていました。
グズマくんは外部への言動が暴力的ではあるものの、
仲間内へはそうでもなかったようなのです。

スカル団のナンバー2にて、一団の姐御のプルメリ。
「部下重いなアウトロー」として一団の信頼を得ています。
名前の由来は、ハワイのレイ(花の首飾り)に使われる
花および植物のプルメリア。
余談ですが、プルメリアは美しさと裏腹に毒草であり、
毒タイプ使いのプルメリらしい題材といえます。
グズマくんがルザミーネと共に
ウルトラホールの向うへ消えた際は、
部下たちは救出手段を主人公たちから聞き出そうとしました。
ブズマくんの組織運営が「ただの力による支配」ではなく、
団員から信頼を得ていた事が分かります。
また、シナリオをよ~く見返すと、
グズマくんは初登場時および初戦闘後に
「グスマァ!! なにやってるんだああ!!
 自慢の ポケモンたちに もっと 破壊させてやれよお!!
と、自分に対して怒っているようで、よく見ると
手持ちのポケモンに対して主人側の不甲斐なさを嘆くセリフも混ぜています
部下のスカル団員だけでなく、手持ちのポケモンに対しても
思い遣りや信頼、愛情があるのですよ。
この辺からしても、トレーナーやポケモンを虐げているチンピラが
本当のグズマくんではない事が分かります。

どさくさに紛れながら、実は初登場時から
手持ちのポケモンをいたわるような発言をしています。
自分もプレイ記録の写真を見返していて気づきました。
そして、ストーリーを進めると、
スカル団はエーテル財団がスポンサーであり、その下部組織だったことが分かります。
つまりスカル団とは、わざとポケモンを虐げて、それをエーテル財団が保護することで
エーテル財団の正義の名声と認知を高めるための作為的なポケモン虐待組織、
エーテル財団の慈善事業は自作自演だったという訳です。
そんな汚れ役・サクラを引き受けていたグズマくん。
この辺から、人間としての彼の本性や過去が分かってきます。

初登場時にククイ博士に言っているように、
グズマくんは実力あるトレーナーながらも、
島巡りに挑戦したものの挫折したという事実があり、
さらに自身の発言から「島巡りのキャプテンを目指していた時期があった
事も示唆しています。

そして、ウルトラホールの向うのグズマくん救出方法を聞き出そうとしていた
下っ端を帰らせた後にプルメリが
自分の強さを認めてくれる唯一の大人だから、ルザミーネに懐いていた
とルザミーネに加担していた理由を教えてくれます。
グズマくんはどんな理由であれ、自身の力を認めてほしかったのです。

そして極め付けは、エンディング後。
エンディング後に2番道路にあった「息子が帰ってこない家」に行くと、
そこがグズマくんの実家であり、息子とはグズマくんの事だったと分かります。
そしてその家にあった「誰のものか分からない、ほこりを被った大量のトロフィー」は
グズマくんが昔コンテストで入賞した際のものだと判明します。
ですがこのトロフィーの山、よく見ると銅のトロフィー(3位)ばかりであり、
銀のトロフィー(2位)がようやく1つ、そして金のトロフィー(1位)はゼロなのです
つまりグズマくんはコンテスト入賞の常連者だったものの、
1度も1位にはなれず、2位も1回だけだという、万年二位にすらなれなかった
という事実を察することができます。
「キャプテンになれななかった」と自ら語り、
かつてキャプテン願望があったことをし際しています。
ちなみに、ククイ博士は島巡りの途中で研究者願望が目覚め、
自ら島巡りをやめたようです。
グズマくんがなぜルザミーネに協力していたのかの理由。
どんな汚れ役の担当であっても、
自分の強さを認めてくれたルザミーネに懐いたようなのです。
そして、グズマくんは「自分の力を誰かに認めてほしい」ことに
飢えていたことも察することができます。
エンディング後にグズマくんのものと分かるトロフィーの山。
銅のトロフィーばかりで、銀がようやく一つ、
金は一つもありません。
万年2位どころか、3位が精いっぱいだったという
残酷な事実が分かります。
これらの事から、推測を含んでですが、グズマくんの過去や実情が分かってきます。
グズマくんは、トレーナーとしても、コンテストエンターテイナーとしても優秀で、
トレーナーとしては島巡りを達成してゆくゆくはキャプテン、
コンテストエンターテイナーとしては優勝して名を上げるのが夢だったのでしょう。

ですが、現実は残酷でした。
島巡りは途中で挫折してしまいキャプテンの夢は潰えて、
コンテストも入賞の常連になったものの2位が一回取れた程度という、
中途半端な結果と実績しか残せませんでした。
当然ながら、このような半端な結果では大した評価も受けられません。
自分の力に自信を持っていたであろうグズマくんは、相当な失意の底にあったでしょう。
敗北時の彼の口癖「グズマア!! なにやってるんだああ!!」は
そんな自身への不甲斐なさ根源にあると察することができます。

そして不良となったグズマくんに手を差し伸べたのがルザミーネ。
「悪のグループの長をして、ワザとポケモンを虐げる役割をする」という
それなりの実力が無いと出来ない汚れ役を彼に頼んだわけですね。
悪役でも汚れ役でもなんでも、誰も認めてくれなかった自分の力を認めてくれた
ということがグズマくんは嬉しかったんでしょうね。
おそらくこれがグズマくんを動かしていたものでしょう。

そんなグズマくんですが、『ウルトラサン・ウルトラムーン』では、
レインボーロケット団のイメージイラストを見てみると
正義サイドのメンバーの一人としてひょっこりいるのが確認できます。
本質は悪党では無かったグズマくんですが、
悪事から完全に足を洗って主人公たちに味方してくれるということでしょうかね。
断片的な描写で終わったグズマくんの過去の詳細な解説の登場と共に、
守るものべきを見つけて、
正義へと帰還するグズマくんの登場に期待してもよいでしょうかね。
シナリオが無印版から大幅に変更されるという『ウルトラサン・ウルトラムーン』、
楽しみですな。



ザオボー

エーテル財団の科学部門担当にて、タイプ:ヌルの創造者のザオボー。
ゲーム中でいたるところで大人や子供と口にしている彼ですが、
大人であることを自覚し、表面的な大人である事や立場を矛や盾にするが、
 内面的なことなど肝心な部分が大人になっていない人物
極端に言うと
大人を盾にするだけの、ダメな大人の例
として描かれていると言えますね。

エーテル財団の支部長(当初)にて
科学部門担当のサオボー。
名前はドイツ語でソラ豆を意味する
「ザオボーネ(Saubohne)」
言われてみると、
メガネがソラ豆型をしている。
まずは登場時を見ると、
エーテル財団がスポンサーだと知らないスカル団末端メンバーに追われる中、
部下に守ってもらおうとして
いつも 口だけで なにも しないじゃないですか
と毎回毎回面倒ごとは部下に押し付けており、
ザオボー自身は
「上司は最後の砦なのだから、何かあったら大変」
と、支部長という上司の立場を職権乱用している事が
日常茶飯事であることを伺わせています。

年齢だけでなく、「地位も矛や盾にしている」のですね。


「上司は最後の砦なのだから何かあったら大変」
として面倒ごとは部下に押し付けるザオボー。
大人の立場だけでなく
「地位の立場」も矛や盾にしている事が分かります。

そして、主人公がスカル団下っ端を片付け、主人公の島巡りが一息ついたところで
「一般人にの子供に助けられた」という事態となった自身のメンツを保つべく、
恩を返すという形でエーテルパラダイスへの見学に強引に誘います。
この際も表向きは感謝を見せつつも、
主人公を子供として格下扱いするのが滲み出まくりで、
「大人>子供」という考えの人物である事がすぐ分かります。

エーテルパラダイスに到着後、付き合いの長い同僚であるビッケと会いますが、
名前で呼んだ彼女に対して、自分を肩書き(支部長)と呼ぶよう命令、
このことから身近な人物に対しても地位を矛や盾にしている事が分かります。

「大人は子供より上にある」という考えのザオボー。
本人が分かっているかは不明ですが、
周囲にはまるで隠せていません。
名前で呼んだビッケにし対して。
付き合いの長い人物に対しても
年齢や地位を矛や盾にすることは変わりません。
そしてそんなザオボーですが、リーリエとほしぐもちゃん奪還のために
主人公たちがエーテルパラダイスに殴り込んだ際、
「主人公たちにウソをついて地下に行かせている間に、
 自分は部下を集めて返り討ちの準備をする」
という、ザオボー自身も「大人の特権」と称する「大人のずるさ」を見せます。

…が、「子供の象徴とも言える性格」の人物であるハウから
カギを隠したり、カギを持って隠れたりすれば、
 絶対に先に進まれることが無いのに
と至極正論な指摘を受けます。
ザオボー、「何かと大人の立場を矛や盾にする」という人物だったくせいに、
肝心なところで『大人のずるさ』を全く発揮できていない
という大失態を犯したわけですね。



ハプウから至極正論過ぎる案を指摘されて、
絶句するしかなかったザオボー。
大人の立場を盾にしていたくせして
「大人の汚さ・ずるさ」が足りませんでした。
結局力任せに攻めますが、結果は見えていました。
そして、それを指摘されたザオボーは絶句するしかなく、
他に策も思いつかなかったザオボーは「力任せに正面から向かう」という
「大人のずるさ」がまるでない行動しかとれませんでした。
このイベントだけでもザオボーが
大人や地位を矛や盾にするくせに、大して『大人らしい』事を満たした人間ではない
という事がよく分かります。

その後、ルザミーネの後ろ盾を失った事や、それまでの部下からの悪評もあって
平の職員に降格されます。
後述のように、『ウルトラサン・ウルトラムーン』ではレインボーロケット団に合流するようですが、
大人である自分が子供に負けたのを認めたがらないゆえに、
再度の出世を狙ってでしょうかね。

敗北してもなお「大人の立場」を訴えるザオボー。
しかし大人を盾にし続けた彼もここまで。
それまでの職員からの悪評や、
ルザミーネの後ろ盾を失ったのもあって、
後に平の構成員に降格されます。

さて、アニメ版でもエーテル財団登場に伴ってザオボーも登場しましたが、
(声の担当はまさかの大ベテラン・真殿光昭(まどのみつあき)氏でした)
アニメ版のザオボーはゲーム版以上に小物として描かれていましたね。

個人的な成果(そしてそれによる出世街道も狙っていたのでしょう)のため、
独断でウルトラホールを開ける実験をひそかに行い、
呼び出したウツロイドの暴走によるリーリエへの被害を
自身の保身の為にスリーパーの催眠術で記憶をいじくって隠ぺい、
中途半端な記憶のリーリエは「ポケモンに触れられない」というトラウマが残り、
ウツロイドを撃退したシルヴァディにも拘束具を付けたうえで封印を試み、
それを救ったグラジオくんはシルヴァディを連れてエーテル財団から脱走。

4年越しにそれが明らかとなってしまったら、
名誉挽回の為にどうにかして研究成果を上げようとし、
ほしぐもちゃんを誘拐して無理やりウルトラホールを開くも、
怒りのルザミーネにビビり、挙句の果自身は信はウツロイドにのされ、

ルザミーネはリーリエを庇ってウルトラスペースに…
と、とにかく自己保身優先のダメな大人として描かれ、
エーテル財団関連のトラブルの元凶となっています。
 
おそくらは『ウルトラサン・ウルトラムーン』で
レインボーロケット団に合流することを踏まえての悪役描写でしょうが、
ヘッポコ度合い・ダメ人間度合いはゲーム版以上です。
今後の『ウルトラサン・ウルトラムーン』際限の展開では大丈夫なのですかね?(汗)
 
アニメ版にて、ほしぐもちゃん誘拐作戦に際しての
「魔法少女☆ザオボー」
真殿氏の熱演もあって、爆笑を誘いました。
ちなみに手にしたステッキみたいのは、収納式の虫アミ型ネットです。



ルザミーネ

エーテル財団の理事長であるルザミーネ。
彼女は
実年齢は立派な大人なのに、精神年齢が悪い意味で子供そのものの人物
として描かれています。

エーテル財団の理事長にて、
40越えという恐るべき美熟女ルザミーネ
名前は、ドイツ語でホウセンカを意味する
「バルザミーネ(Balsamina)」
ちなみにホウセンカの花言葉は「短気
ルザミーネらしいと言えますかね…
発売前の発表時から「エーテル財団は胡散臭すぎる」と話題になりましたが、
初登場時に、容姿から自分と同じ子供だと思ったハウに対して
40歳を超えている」というトンデモ無い事実を教え、
美熟女キャラだったとしてプレイヤーに色んな意味で衝撃を与えます。
後に登場のルザミーネの本性を見ると「実年齢と色々と釣り合っていない」という
キャラクター性を端的に表している要素だとも言えますね。


多くのプレイヤーに色んな意味で衝撃を与えた年齢発言。
まさかの美熟女キャラだったという。
ギンガ団のアカギが「老け顔で27歳だった」のとは真逆。
実年齢に対し精神年齢が釣り合っていない
ルザミーネの本性を暗示していたとも言えますが。

そして、最初は優しそうな素振りを見せますが、
こちらがリーリエの友達だと知ったら否や、突然いら立ちはじめ、
キツそうな性格を見せ始めます。
そしてその直後、ウルトラホールが突如開いてウルトラビースト(ウツロイド)が
目の前に現れたら、一瞬ながら極めて不敵な笑みを見せます。
これによって、
「やっぱり胡散臭さや、オープニングでリーリエを追い回していたように、
 エーテル財団やこの理事長には裏がある」
事をプレイヤーは察する事でしょう。
ですが、ルザミーネの本性はプレイヤーの想像をはるか上をいくものでした。

こちらがリーリエの友達だと知って、
いらだつ反応を見せるルザミーネ。
この辺から本性が漏れはじめます。
登場早々に不敵な笑み。
敵役だとという事を隠す気ないですね…
が、しかしこれはまだ序の口であり…

リーリエとほしぐもちゃんを奪還するべくエーテルパラダイスに殴り込んだ主人公たち。
そして理事長室に入った主人公たちが見たのは
ルザミーネのお気に入りのポケモンが大量に冷凍標本になっている
という狂気しか感じない光景。

そして、会話でルザミーネがリーリエとグラジオの実母であるという事実が判明します。

本性を見せたルザミーネは
我が子であっても自分の思い通りにならないとヒステリーを起こし、
 何でも自分の思い通りにならないと気が済まなく、
 自分が良ければ他の事なんて何ら顧みない
というクレイジーかつ、ワガママな幼児そのものな性格でした。

「ウルトラビーストを我が物にしたい」というエゴを満たすため、
アローラ地方そのものへの被害も顧みずに
ほしぐもちゃんの力でウルトラホールを開きますが、ホールが閉まりそうになって、
部下のグズマくんを連れてホールの向うへと行ってしまいます。



本性をさらけ出し始めたルザミーネ。
胡散臭さがにじみ出過ぎていたキャラだが、
ここまでクレイジーだったとは…
母を連れ戻す、そして説得すために進化したほしぐもちゃんの力を借りて
リーリエと共にウルトラスペースに向かった主人公ですが、
ここにきてルザミーネは更なるクレイジーさと幼稚っぷりを見せつけます。

ウルトラビーストという新たなおもちゃを手に入れてそれに夢中となり、
ウルトラスペースそのものを私物化する発言と共に
訪れた主人公たちという望まない存在にカンシャクを起こすルザミーネ。

「エーテル財団の慈善事業」というそれまでの遊びに貢献してくれていた
グズマくんへは「飽きちゃった」と古いおもちゃを捨てるのと同じ扱いをします。

愛を注げる美しいモのでなければ邪魔でしかない」という
自分にとって都合のよいもの以外はいらない、他はどうでもよいなどと
ワガママ極まって駄々っ子も同然の発言を声高らかにし、
プレイヤーを唖然とさせます。


ウルトラスペースにて。
ここからプレイヤーを圧倒するほどの
更なるクレイジーっぷりを披露してくれます。


グズマがどう慕っていようと、
ルザミーネにとってスカル団を利用した財団の慈善事業は
お金をかけたヒーローごっこにすぎません。

自分のワガママを満たせなくては我慢できず、
その為なら他はどうだっていい。
完全なる「駄々っ子以下」である。


これには娘リーリエを遂に激怒し、
母親を思うがゆえに力強く論しますが、
それでもルザミーネは自分のワガママを曲げません。
「幼いころは何でも言う事を聞いて可愛かったのに、醜く変わってしまって」
とこの期に及んでなおリーリエの成長を認めずに彼女を自身の所有物として見なし、
力づくでこちらを御そうとしてきて、戦闘となってしまいます。




自分の子供だろが、思い通りにならないと気に入らなない。
今のルザミーネにとって娘は自分の所有物だという
歪みきった認識で、玩具と大差ない扱いです。
その後、ルザミーネはウツロイドの毒素(火事場の馬鹿力を無理やり出させる劇物)の
影響で倒れ、最後にリーリエを一人の人間として認めような発言を残し、
昏睡状態になり、リーリエと共に治療の為カントー地方に向かうこととなります。

『ウルトラサン・ウルトラムーン』では大幅にシナリオが変更されて、
想定外に現れたネクロズマからリーリエを守るべく、
母親としての自覚が蘇るとみられるシーンがあり、
ルザミーネがどのような立ち位置になるのか楽しみなところです。

さて、ルザミーネがこのような「精神的に子供そのものなワガママの塊
」となった理由ですが、エンディング後のグラジオくんの話によると、
夫であったウルトラスペース研究者のモーン博士が事故によって
ウルトラホールの向うへと消えてしまった事を
きっかけに変心していったと語っています。
それによって「夫がいるかもしれないウルトラホールおよび
そちらの存在であるウルトラビーストに執着していったのではないか」
というのがグラジオくんの推測です。

ですが、自分としてはそれ以前に「下地」は出来上がっていたんだと思います。
ここからはマサムネの推測をかなり含む文章となっており、
オフィシャルなものではない事を前置きしておきます。

ルザミーネは、エーテル財団の資金面含めた規模などから見て、
「生まれつきの大富豪・令嬢」だったと思うのですよ。
そのため、何不自由なく育っていったと思うのですよね。
そして成長したルザミーネは一流研究者であるモーンと結婚、
後述のモーンが同一人物だとしたら、モーンは包容力ある性格のため、
ルザミーネの結婚はとても幸せだったと思います。
子供に二人恵まれて、順風満帆そのものの人生だったのでしょう。

ところが、突如として夫モーンをルザミーネは失います。
今まで「順風満帆、何でもうまくいっていた人生」を歩んでいたルザミーネは
この年齢となって初めて「思い通りにならない事、挫折」を味わいます。
本来、世の中は思い通りにならない事が当たり前なわけですが、
思い通りの人生を歩み続けていたルザミーネはそれに耐えられず、
「なんでも思い通りにする」事に執着していったのではないか…

ではないかと自分は予想します。
あくまでこれは筆者の予想にすぎず、
『ウルトラサン・ウルトラムーン』でもっと補足説明が入るでしょうから、
それを期待しましょう。

…さて、ウルトラホールに消えたルザミーネの夫「モーン」ですが、
実はゲーム中にモーンと言う名前の人物が存在するのですよ。
「え!?誰?」と思うでしょうが、
実はポケリゾートの管理人のおっちゃんの名前が「モーン」です。
さらに管理人のモーンの容姿を見ると、
髪色や瞳色がリーリエとグラジオと同じとなっており、
彼女たちの父親だというには充分です。
さらに、他のエーテル財団関連者と同様にモーンもドイツの植物名が由来で、
ドイツ語でモーンは園芸植物のポピーを意味します。

そのため、リゾート管理人のモーンは
ウルトラスペースから帰還したが、名前以外の記憶を失ったモーン博士ではないか
という推測が可能です。
事実、劇中では『エメラルド』のリラが
別次元(『オメガルビー・アルファサファイア』ではない世界)からウルトラホールを
 介して来たが、次元移動の反動で記憶喪失になった
と描写されていますので、可能性は充分ありそうです。

これも『ウルトラサン・ウルトラムーン』では補足してほしいところですね。
夫と再会できれば、リーリエたちが喜ぶのは勿論、
ルザミーネも成長できるかもしれませんし。


ウルトラスペースに消失したルザミーネの夫と
ポケリゾートの管理人は
共に名前が「モーン」
つまり記憶を失った同一人物ではという疑いがあります。
更に言うと、モーン(Mohn)もルザミーネ同様ドイツ語の植物名で、
ドイツ語で園芸植物のポピーを意味します。

さて、ザオボー同様、アニメ版にもルザミーネが登場しました。
いったいどんな風にあのクレイジーな本性が出てくるのだろうか…
…と、思ったら逆の意味でとんでもないキャラクターとなっていました。

なんとアニメ版では普通に善きお母さんキャラだったのです
リーリエを未だに赤ちゃん扱いしていたりと、
幼稚な面のある性格とはなっていますが、
娘や息子を心の底から思いやって可愛がる、善きお母様となっており、
ゲーム版でのクレイジーさは微塵もありません。

まぁ、放送時間のゴールデンタイムでゲーム版のお母さまとして描写すると、
あまりにも酷い母親の為、「子供の教育上よくない」として
視聴者の親御さんやPTAから苦情が来る可能性が高いといえますので、
この斜め上をいく改変はある意味「番組的に妥当」だったのかもしれませんがね。

アニメ版のルザミーネ。
どんな風に本性を曝け出すのかと思いきや、
精神的に幼稚な面はあるものの善き母親だったという
(逆の意味での)衝撃的キャラとなっていた。
そんなルザミーネお母様、ウルトラビーストに出会いたくて
その研究を支援しているのは同じで、
ウルトラビースト(ウツロイド)が実際にあらわれた際は、
一瞬だけゲーム版と同じ表情になり、ウルトラビーストに魅了されていました。
本物のウルトラビーストを見て、
一瞬だけゲーム版でのクレイジー表情を見せました。
が、見せたのは一瞬。
すぐに善きお母様に戻り、リーリエの身を案じます。
魅了されたのはほんと一瞬だけで、
すぐに怯えるリーリエを守ろうと我に返るという、
徹底した「善きお母様」となっていましたね。
最終的にて、ルザミーネはリーリエを庇ってウツロイドに捕まり、
そのままウルトラスペースに連れ去られてしまいました。

そして、リーリエはお母様を救出するべく「がんばリーリエ」モードとなるようです。
大幅にシナリオが変更され、アニメ版のような善き母としてのシーンも
公開されている『ウルトラサン・ウルトラムーン』では、
どのようになるのでしょうね。楽しみです。

すぐにリーリエの身を案じるルザミーネ。
ゲーム版の彼女では信じられない事です。
そしてルザミーネはリーリエを庇って
ウルトラホールの向うに消えてしまい、
ルザミーネを探すべく『ウルトラサン・ウルトラムーン』の
展開となっていくようです。




ハプウ

島巡りの途中、主人公と同じく修行の旅の途中だとして出会う少女ハプウ。
進化ポケモンであるバンバドロを常に随伴させていたり、
のじゃロリ口調である以上に成熟したベテランの様子の言動を見せ、
本当に修行の身=半人前なのか疑わしいくらいの
善い意味で老獪なトレーナーとして描写されます。
彼女はルザミーネとは真逆の存在として描かれたキャラクターと言え、
実年齢は子供だが、精神的には成熟した大人」という存在です。

島巡りのようなことをしている
ちょっと謎めいた のじゃロリ少女として登場するハプウ。
名前のハプウとは、ハワイ固有の超巨大シダ植物のこと。
少女キャラらしかぬネーミングではあります。
第3の島にて、主人公と同行中だったリーリエとも出会い、
彼女を対等な友達として認めてあげて、何かと世話を焼いてあげるようになります。
リーリエにとっても「対等な立場の友人になれた、同世代」として非常に大きく、
立場は対等、しかし精神的に成熟しているハプウが色々と導てくれるという、
友人であると同時に理想的な先輩・後輩の関係となります。

オヤジギャグとして「がんばリーリエ」と言ってみるハプウ。
この駄洒落センスはおじいちゃん達ポニ島の老人たち譲りでしょうか。
がんばリーリエはこれが初出です。
そして、第4の島ポニ島での冒険中に、ハプウの正体が明らかとなります。

ハプウは数年前に亡くなったポニ島の島キングの孫娘であり、
既に実力者だったものの、守り神たるカプ(この島だとカプ・レヒレ)に
祖父の後継者として認めらるほどまでではなく、
そのためカプに認められる実力を身に付けようと、
再度島巡りを行って自身を鍛え直していたのが旅の真実でした。

この際、祖父の事を「ぽっくり逝ってな」と物凄くあっさり表現しており、
祖父との死別を現実として全て受け入れている事が分かります。
ルザミーネが夫を失ったのをきっかけに変心したのとはまるで逆です。
そして実力者なのにカプに認められなかったことも
自身がまだ未熟」として受けれており、そのために鍛え直していたという事実も、
自身に慢心する事とは無縁な成熟した精神の持ち主である事が分かります。


なぜ実力者ながらも修行の旅をしていたのかを明かして。
祖父が亡くなったことを「ぽっくり」とあっさり表現しており、
祖父の死を現実として受け入れている事が分かります。
夫の消失で狂ったルザミーネとは対照的。
これらの点を見ても、
ハプウは口調が老人言葉である以上に
実年齢は子供なのに、精神的には非常に大人で成熟している
人物である事が分かります。
ルザミーネが実年齢に対して子供そのものの精神年齢であるとは真逆です。

ハプウは
真の意味で大人になるというのは『心が成長する事』である
という事を象徴しているキャラクターだと言えますね。

その後もリーリエへの協力を「友達のためじゃ!」の一言の元に
対等な友人の為として惜しまず続けてあげて、
リーリエが実母の説得に向かうという際は
親も人なら、子も人じゃ、言いたいこと言い合え
ともはや「ハプウ、君いくつだっけ?」とツッコみたくなるような
至極正論な発言を持って送り出します。

ハプウはまさに「本当の意味での『大人』を持った人間」として、
良い意味で主人公とリーリエを導いていく存在として描かれてると言えます。

協力を惜しまない事を感謝するリーリエに対して、
この一言で自身の心意気を済ませます。
年齢や境遇が違う相手に対しても、
対等な相手としてやり取りできる成熟した精神を見せます。


日輪/月輪の祭壇に向かって、伝説のポケモンを呼び出して
ルザミーネに会おうとするリーリエに対して。
「君、いくつだっけ?」という精神年齢であるハプウの
成熟度合いの極みとも言える発言。
親と子は歳は違えどまずは人間同士としっかり理解してます。
残念ながら、現在のところハプウはアニメ版で出番がありません。

と言いますか、アニメ版は第2の島クリアの場面で
『ウルトラサン・ウルトラムーン』に合わせてエーテル財団関連の事を
早足で進め始めたので、第3・4の島の展開が丸ごとハブられている状況なのですよ。
そのため、第3の島のアセロラちゃんとクチナシのおやっさんなども登場していません。
サトシの島巡りはちゃんとさせるようなので、遅れて登場でしょうかね。


 

長くなりましたが

相変わらず物凄い極超長文となりましたが、今回の日記は以上です。

読んでくださった方、ありがとうございます。

いよいよ明日『ウルトラサン・ウルトラムーン』が発売ですが、
資格試験への勉強が忙しいものの、
機会があればそちらのプレイ日記も書きたいところですね。
ネタバレだらけになるため、まともに読めないかもしれませんが(^_^;)

ではでは、長文失礼いたしました~

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